わがまま科学者の英語講座

科学系の英語だけでなく、広く「英語」についての話題

ディスコースマーカー(その6)結論

追加、例示、強調、順接、逆接と考えてみましたが、今週は、「結論、まとめ」です。結論というのは、文章の最後や、最後のパラグラフの最初に使うようなものが典型でしょうか。 ところで結論というのも考え出すと、そんな単純なものではありません。 こうい…

ディスコースマーカー(その5)逆接

前回は順接でしたが、今回は、but, however, althoughなどの「逆接」です。逆接とは、前と後が逆の関係にあったり、前の内容から予想されることをくつがえす、というような論理の接続です。 ここで確認しておきたいのは、逆接というのは、しばしば主張の強調…

ディスコースマーカー(その4)順接

追加、例示、強調と考えてみましたが、今週は、「順接」です。順接というのは、文や句の前後が、理由、目的、原因などの順当な関係になっている論理です。簡単なものでは、「〜について」「〜に関して」という言い回しも含まれます。 理由と目的はしばしば分…

ディスコースマーカー(その3)強調

今回も簡単なディスコースマーカーで「強調」です。 「とりわけ」「重要なことは」などという言い方ですが、そのものを強調するやり方と、比較して間接的に強調するというやり方があると思います。 bizacademy.nikkei.co.jp 強調 especially particularily s…

ディスコースマーカー(その2)例示

今回も簡単なディスコースマーカー。for exampleに代表される 「例示」です。 例示とは、「例えば」「〜のような」ということなのだと思います。でも、考えてみると結構深いです。例えば、日本語で、 「コーヒーでも飲みませんか?」 と言いますが、この「で…

ディスコースマーカー(その1)追加

ディスコースマーカー(談話標識)は、文脈の流れや構造、文と文との論理関係を表す単語や句です。簡単に言えば、つなぎや論理の言い回しです。論理の展開が大切な論文執筆では、非常に重要であるのは明らかです。 Discourse marker - Wikipedia 高校レベル…

論文を書く(その4)

今回は、バイオ基礎系を中心に、いろいろな雑誌に掲載されていた論文の書き方の案内みたいなものをまとめてみました。今まで、こういうものをまとめてみたことはなかったのですが、結局、既に紹介した「The Science of Scientific Writing」 とStrunk-White …

論文を書く(その3)

今回は、自然科学分野の学術論文を書くという点では、直接役立つというわけではないが、何かの参考になるかもという「Caltech Rules カリフォルニア工科大・ルール」について。 CALTECH RULES FOR WRITING PAPERS HOW TO STRUCTURE YOUR PAPER AND WRITE AN …

論文を書く(その2)

今回は、ハーバード大学化学教室のWhitesides教授 (1939-)の論文執筆指南の紹介です。 ジョージ・ホワイトサイズ - Wikipedia ホワイトサイズ教授に聞く: プラズマナノテクノロジー Whitesides教授のラボがあるハーバード大学の建物。 Whitesides教授の論文…

論文を書く(その1)

しばらく前にネイチャー誌に「How to write a first-class paper」 という記事がでていました。既に読まれた方もいるかもしれません。 www.nature.com この記事の中でも紹介されているAngel Borjaさんによる論文の書き方の指南。 Angel BorjaさんのTwitter。