わがまま科学者の英語講座

科学系の英語だけでなく、広く「英語」についての話題

科学文章作製の科学(その3)

わかりやすいサイエンスライティングのための「The Science of Scientific Writing」という記事についての「その3」、最終回です。 繰り返し言っているのは、文章の意味は、書き手ではなく、読み手が解釈することで決まるということです。その1とその2で…

科学文章作製の科学(その2)

サイエンスライティング指南の「古典」のようにも言われる「The Science of Scientific Writing」という記事についての「その2」です。 文章の意味は、書き手ではなく、読み手が解釈することで決まる。この観点から、読み手を想定し、読み手がよりよく理解…

科学文章作製の科学(その1)

日本語ですと、サイエンス系文章の作製では、「理科系の作文技術(1981年)」が昔から有名で、今年になって、その「まんが」バージョンができたようです。 さて、英語のサイエンス系の文章作製で、前回紹介したParamedicメソッドとともに有名なのが、サイエ…

Paramedicメソッド

日本語の文章では、よく「起承転結」というのが良い文章だとされています。ところが、英語の文章、特に米国の文章では、例えば起承転結を使う朝日新聞の天声人語なんていうのは「悪文」の典型であると判断されると聞いたことがあります。「起」として、余分…

Harvard style citationって何?

論文中の文献の引用の仕方については、学術雑誌によって、いろいろなスタイルがあります。よく見かけるのは、以下の2つのタイプでしょう。 一つ目は、文章中に数字で入れて、最後に番号順で示すというもの。例えば、NatureやScienceなどは、このスタイルを使…

CEとBCE

日本で世界史、日本史を学ぶ場合、年代を示すのに、BC、ADというのを使います。例えば、BC4世紀とか、2018 ADとか。 BCはBefore Christ(キリストの前)、ADはAnno Domini(主の時)というのはご存知の方も多いと思います。 ところが、米国で博物館などに行…

27の感情

去年の記事ですが、ヒトの感情(emotion)は、27のカテゴリーがあるのではないか、という論文が紹介されていました。 news.berkeley.edu これが元論文。 www.ncbi.nlm.nih.gov 27の感情というのは以下です。 admiration adoration aesthetic appreciation am…

故事成語

今日は、英語の「故事成語」を2つ紹介します。研究の説明でも使えそうです。 Gordian knot ゴルディアスの結び目 - Wikipedia 難問題、手に負えないような難問 cut the Gordian knot 難問を誰も思いつかなかった大胆な方法で解決する、問題を一気に解決する…

基礎・犬の形容詞

明けましておめでとうございます。 さて、2018年はDogの年です。 dogの形容詞はcanineですが、そのほかの動物の形容詞について。 まず、バイオ系ですと、誰でも知っているもの。 Dog - canine Cat - felinePig - porcine Mouse murine Cattle - bovineSheep …

基礎・ 紛らわしい単語1

このブログについて、敷居が高すぎて、閲覧数が上がらないということがあるのではないか、と感じています。そこで、敷居を下げるために、「基礎」のカテゴリーを設けて、もう少し更新を頻繁にすることにしました。基礎・がタイトルに付いたものは、上級者に…

inflammableの意味は?

inflammable の意味ってわかりますか。 「燃えやすい、可燃性の、引火性の」と辞書には書いてあります。 www.merriam-webster.com でも、in-が付いているので、「燃えない」という意味かもと考える人もいるでしょう。これは、逆の意味に理解したら、大変なこ…

大きな数字はこれを憶える

私は、あまり大きな数字には縁がないのですが、時々、million、円、ドルなどの関係がでてきて、すぐ想像できないことがありました。桁が直観的に想像できないので、しばらく考えてしまうという頭の悪さです。。 今回紹介したいのは、「これだけ憶える」こと…

アカデミックな語彙を増やす(その4)ネイティブ向けのボキャビルに挑戦

これまで、「アカデミックな語彙を増やす」ということで、小学校レベルから始まって、中高、大学・大学院入試レベルの語彙について議論してきました。しかし、ネイティブ教養人の語彙力を目指すためには、やはりネイティブ向けのボキャビルをやるのが効果的…

Googleイメージで単語を確認する

先日のブログで、単語が憶えられない最大の理由は、イメージがない事柄を憶えようとするからだという点を指摘しました。そこで、語彙力をつける方法として、具体的なイメージをつかむために、グーグル検索を使って、画像を見るという方法を紹介しました。今…

アカデミックな語彙を増やす(その3)入試レベル

前回までは、高校程度の単語について紹介してみましたので、今回から大学レベルの教養単語の話題です。そういう単語をどうやって知るか、ということです。 日本の英語教育でとても残念なのは、こういう単語のリストがほとんどネット上で見つからないというこ…

高校生物用語の英語を学ぶ

いきなりですが、テストです。 (1)以下の生物用語を、それぞれ英単語にしてください。 尿素 潜性 (遺伝学) 細胞内共生 動物相 新生代 延髄 (2語に) 重力屈性 コケ植物 ジベレリン 寄生 (2)以下の生物用語を日本語にしてください。blastula apopto…

whether they be

“whether they be" be動詞を原形で使う。この場合のbeは、areで置き換えても同じであると思うのですが、一つの聞こえのよい言い回しなのでしょう。 ここで議論されていました。 forum.wordreference.com 以下引用。 "Jane Eyre, by Charlotte BrontéAll men …

アカデミックな語彙を増やす(その2)「英検初段」を目指そう

ネイティブですと、英検1級の語彙力が、小学校卒業程度ということですが、現実に、英検1級合格という小学生もいるようですので、そういうことなのだと思います。つまり、英検1級は、学術的な深さなどなくても大丈夫だということでしょう。 しかし、私は、日…

アカデミックな語彙を増やす(その1)基礎

今回から数回にわたって、英語の語彙力を増やすということについて触れてみたいと思います。日常的に科学研究をしていて、論文を書く、英語で研究者と連絡を取るなどという場合、必要とする語彙力というのは、おそらく1万語(日本の英検でいうと、準1級から1…

ネガティブな単語

科学研究者というのは、論文や日常的な文章を読みますが、文学的な文章などを読む時間が少ないと思います。米国人が教養人のようになるための単語集などを眺めていると、科学的な文章で見かけるような単語については、非常に高度なものを知っている。ところ…

タイポ

fury トランプ大統領が言った「Fire and fury」(「炎と激怒」) 。。 メイン州の新聞のフロントページが話題になっています。 Maine newspaper ‘mortified’ by front-page typo of Trump’s North Korea threathttps://t.co/znNDk1DWeL pic.twitter.com/pzdB…

Doctor

"doctor" 日本で報道されているこのニュース。SCIENCE誌も報道しています。 www.sciencemag.org ここで気になった単語。doctorという動詞。 www.merriam-webster.com ずっと下の方をみていくと、動詞の用法がありました。 「to change (something) especiall…

お別れの朝食会

Farewell breakfast 旅立つ人を送り出す。日本ですと、追いコンとか、最後の飲み会とか、そういうことになる。たいていは、夕方から夜の催しになると思います。Farewell partyというのでしょうか。。 米国では、Farewell lunch、つまり昼食会というのも多い…

引用中の省略

Ellipses 普通の英語論文では目にしないのですが、総説などでは、普段見かけないような「スタイル」を見かけることがあります。今回は、引用文中の省略。 以下、シカゴ・マニュアルから引用しておきます。 1)文中での省略 http://www.chicagomanualofstyle…

21世紀の発音

"banal" 普通は、バナールと発音することが多いと思うのですが、ベイヌルと発音する人がいる。米語とイギリス英語の違いなのかと思っていたら、どうもそういうことでもないらしい。ある番組を聞いていたら、昔はベイヌルと発音する人が多数派だったが、今は…

条例

"Ordinance" Harvard Universityのメインなキャンパスがあるのは、Cambridge市。Cambridge市には、MITもあります。川を挟んでBoston市と接しているのですが、Cambridge側だけにある条例というのがあるのです。 1年くらい前に導入されたのが、グロサリーやCVS…

夏だ

'Tis the Season 夏至も過ぎて、夏です。動物飼育室の前に張り出されていたもの。 'Tis the Seasonの'Tisというのは、”It's”のことです。 'Tis the Season - Wikipedia 夏だけでなく、その季節ならいつでもよい。普通は冬のホリデーシーズンのことでしょうか…

プライマーとプリマー

"Primer" 分子生物学の関係ですと、Primerといったら、プライマー。普通は、サンガー法のDNA配列決定やPCRに使う短い単鎖のDNAというイメージでしょうか。英語でも、その読み方は「プライマー」です。 雑誌Neuronの「Primer」。実験法などの最初の取っ掛かり…

助動詞が2つ重なる

"I don't think I have any grants you might could apply for." 私は米国の滞在期間は、合計で20年以上になります。そんな中で、依然として、英語についての「発見」が日々あるわけです。折角ですので、そういうことについて、メモとして残しておこうという…