スライドによるプレゼンテーションの方法を、具体的に指南するスタンフォード大学のマコーネル教授の「Designing effective scientific presentations」。 最後です。
まとめると、
スライドのフォントからレイアウトまで、聴衆のことを考える。
スライド、そしてプレゼンの情報量は「少ないほどよい」。
最小限の情報で、一番言いたいことを伝える。それが聴衆の頭に残る。
Big pictureを示し、必要最小限の背景知識、最後は冒頭のBig pictureに答える。
聴衆が集中できる時間帯に注意する。
とにかくたくさん練習する。そのうちに、練習は不要になってくる。
というようなことでしょうか。
最後にトークの終わり方。
共同研究者などのアクノレッジメントのスライドではなく、サマリーのスライドで終わるということを提唱しています。
トークが終わると質問の時間になるわけですが、最後に共同研究者や実際に研究をしたポスドクや院生などの写真や名前、あるいはファンティングを出すことが多い。そして、質問の時間に、ずっとそのままにしておくということになると思います。この場合、聴衆は、そのスライドを長時間見ているということになります。
マコーネルさんが提案するように、サマリーのスライドで終わり、そのままにしておくということは、確かに意味はあることなのでしょう。でも、アクノレッジメントとして、実際に働いたポスドクや院生、共同研究者、研究費提供機関への感謝をおろそかにするということにもなります。PIが格好良く自分を売りこむにはよいのでしょうが。。
米国などでは、最後のスライドとして、Conflist of Interestの表示、例えば提携している民間企業などを出すことも多いです。研究者によっては、最初に出すこともあります。
最後に、マコーネルさんによるプレゼンテーションの大切さを訴えるビデオ。
どう思いますか?
(米国のプレゼン重視は潜在的なレイシズムであるという点については、いつか、議論するつもりです)。