わがまま科学者の英語講座

科学系の英語だけでなく、広く「英語」についての話題

ネガティブな単語

科学研究者というのは、論文や日常的な文章を読みますが、文学的な文章などを読む時間が少ないと思います。米国人が教養人のようになるための単語集などを眺めていると、科学的な文章で見かけるような単語については、非常に高度なものを知っている。ところが、「ネガティブな意味を持った文学的な単語」というのに弱いと感じます。こういう単語がでてくる文章というのは、あまり読まないので、身につかないということでしょう。

 

そこで今回は、そんな単語。英語を使う教養人なら当然知っているという単語集です。いくつわかりますか?

科学論文ではまず見かけない単語ですが、科学研究の現場では。。。

 

chicanery  ごまかし

sycophant  おべっか者

parvenu  成り上がり者

hebetude 愚鈍

pettifogger  いんちき弁護士

canard  流言, 虚報

doctrinaire  空論家

turpitude  卑劣

hauteur  横柄

scaramouch  ほら吹き

penury  赤貧

tatterdemalion  ぼろを着た人

picaresque  悪漢もの

demimonde いかがわしい連中

thersitical 大声で口ぎたない

diatribe こきおろし

 

 

タイポ

 fury

トランプ大統領が言った「Fire and fury」(「炎と激怒」)

。。

 メイン州の新聞のフロントページが話題になっています。

 フロントページのタイトルにTypoがある。。

 

furryというのは、毛皮furの形容詞で「毛皮のような」。。

www.merriam-webster.com

 

一方、furyというのは

www.merriam-webster.com

 

そして、更に。。

 

Doctor

"doctor"

日本で報道されているこのニュース。SCIENCE誌も報道しています。

www.sciencemag.org

ここで気になった単語。doctorという動詞。

www.merriam-webster.com

 

ずっと下の方をみていくと、動詞の用法がありました。

「to change (something) especially in order to trick or deceive people」

手元のリーダーズ(研究社)にも。

「 〈計算などを〉ごまかす, 〈文書·証拠などを〉不正に変更する.」

 

それにしても、doctorの動詞がどうしてこういう意味で使われるようになったのでしょうか。。

 

OEDを見ても、よくわかりませんでした。

http://www.oed.com/view/Entry/56299?rskey=FWoMEI&result=2&isAdvanced=false#eid

お別れの朝食会

Farewell breakfast

 
旅立つ人を送り出す。日本ですと、追いコンとか、最後の飲み会とか、そういうことになる。たいていは、夕方から夜の催しになると思います。Farewell partyというのでしょうか。。
 
米国では、Farewell lunch、つまり昼食会というのも多い。アルコールを飲む人もいますが、あまりそういう人もいないので、昼間からアルコールを飲むという必要もない。
 
さて、Farewell breakfast。インターネットで検索すると、こういう言い回しが結構たくさんでてきます。お別れの朝食会。日曜ですと、Farewell brunchというのもあるようです。

 

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引用中の省略

Ellipses

普通の英語論文では目にしないのですが、総説などでは、普段見かけないような「スタイル」を見かけることがあります。今回は、引用文中の省略。

以下、シカゴ・マニュアルから引用しておきます。

 

1)文中での省略

http://www.chicagomanualofstyle.org/16/ch13/ch13_sec052.html

"When a species . . . increases inordinately in numbers in a small tract, epidemics . . . often ensue: and here we have a limiting check independent of the struggle for life. But even some of these so-called epidemics appear to be due to parasitic worms . . . : and here comes in a sort of struggle between the parasite and its prey."

 

2)文中から文末の省略

http://www.chicagomanualofstyle.org/16/ch13/ch13_sec054.html

"I should be obliged indeed to lessen this respect, if all the nobility . . . are but so many hereditary fools, if the privilege of lords be to want brains, if noblemen can hardly write or read. . . .

Were it the mere excess of your Lordship’s wit, that carried you thus triumphantly over all the bounds of decency, I might consider your Lordship on your Pegasus, as a sprightly hunter on a mettled horse. . . ."
 
1の例では、3つのピリオド . . .
続いて、 . . . とコロン:。
2の例では、3つのピリオド . . .
更に、文末には、4つのピリオド . . .
 
小さな記号ですが、それぞれに意味があります。

21世紀の発音

"banal"

普通は、バナールと発音することが多いと思うのですが、ベイヌルと発音する人がいる。米語とイギリス英語の違いなのかと思っていたら、どうもそういうことでもないらしい。ある番組を聞いていたら、昔はベイヌルと発音する人が多数派だったが、今はバナールというのが多数派になったということでした。バナールというのは、21世紀の発音で、ベイヌルというのは20世紀の発音ということです。その他に、バナルと言う人もいるらしいですが、これは昔でも今でも少数派。

 

www.merriam-webster.com

 

この単語は論文ではあまり使わない単語だと思いますが、研究者関係でも日常ではよく使う。。CC-BYになっていて引用しやすいeLifeサイトのコメントから。。

elifesciences.org

"Maybe It's my 3rd-world country (no-social welfare) vision but I guess those who have not succeed would happily trade their high-level education for a well developed career in a more banal subject. "

条例

"Ordinance"

Harvard Universityのメインなキャンパスがあるのは、Cambridge市。Cambridge市には、MITもあります。川を挟んでBoston市と接しているのですが、Cambridge側だけにある条例というのがあるのです。

 

1年くらい前に導入されたのが、グロサリーやCVSなどで買い物した時に、バッグが有料になって、一つ当たり、10セントがチャージされるという条例。買い物に行く場合は、バッグを自分で持っていくことが多くなりました。

 

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建物の内部はすべて禁煙なのですが、大学の建物から25フィート以内(8メートルくらい)での喫煙が禁じられています。この決まりは大学の決まりだと思っていたのですが、これもCambridgeの条例だったのですね。

 

夏だ

'Tis the Season

夏至も過ぎて、夏です。動物飼育室の前に張り出されていたもの。

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'Tis the Seasonの'Tisというのは、”It's”のことです。

'Tis the Season - Wikipedia

夏だけでなく、その季節ならいつでもよい。普通は冬のホリデーシーズンのことでしょうか。

Jumpsuit, vivariumという単語も確認。

 

プライマーとプリマー

"Primer"

分子生物学の関係ですと、Primerといったら、プライマー。普通は、サンガー法のDNA配列決定やPCRに使う短い単鎖のDNAというイメージでしょうか。英語でも、その読み方は「プライマー」です。

 

雑誌Neuronの「Primer」。実験法などの最初の取っ掛かりを紹介するという趣旨であると思います。この場合のPrimerは、「入門文献、入門書」という意味でしょうか。

http://www.cell.com/neuron/libraries/primers

 

科学者の方は、つい、これをプライマー、と読んでいる人が多いのではないでしょうか。手元の辞書を御覧ください。

www.merriam-webster.com

 

米国人でも、プライマーと発音する人がいるのですが、この意味で使う場合は、「プリマー」と発音するのが正しいということになります。日本の本でも、「ちくまプリマー新書」というシリーズがありますがこれは正しい。しかし、一方で科学系の入門書や記事などで、「プライマー」というカタカナを使っているものがかなりあるようです。

 

今日の話題は、英語のプリマーでした。

助動詞が2つ重なる

"I don't think I have any grants you might could apply for."

 

私は米国の滞在期間は、合計で20年以上になります。そんな中で、依然として、英語についての「発見」が日々あるわけです。折角ですので、そういうことについて、メモとして残しておこうというのが、このブログの目的です。科学関係、特に生命科学系の英語の話題もあるかもしれませんし、日常英語の話題もあると思います。メモですので、あまり真剣に書いているわけではないことを、予め書いておきます。間違い、疑問などありましたら、気軽にご指摘ください。

 

I don't think I have any grants you might could apply for.

最初の話題は、助動詞が2つ重なった使用法についてです。米国の南部の口語、時に文章で見られる用法。米国で見られる英語の多様な用法を集めている「Yale Grammatical Diversity Project English in North America」というYale大学のプロジェクトがありますが、そこで詳しく紹介されています。

Multiple modals | Yale Grammatical Diversity Project: English in North America

 

助動詞が2つ重なる。そして、最初の助動詞の次に「過去形」がくる。という使い方です。Grammar Girlのサイトでも紹介されていました。

Grammar Girl : Modal Auxiliary Verbs :: Quick and Dirty Tips ™

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