わがまま科学者の英語講座

科学系の英語だけでなく、広く「英語」についての話題

論文を書く(その3)

今回は、自然科学分野の学術論文を書くという点では、直接役立つというわけではないが、何かの参考になるかもという「Caltech Rules カリフォルニア工科大・ルール」について。 

  

CALTECH RULES FOR WRITING PAPERS

HOW TO STRUCTURE YOUR PAPER AND WRITE AN INTRODUCTION

Barry R. Weingast 

 

スタンフォード大学の政治学者Weingast教授が、Caltechで学んだという論文の書き方をまとめた文章です。これが、Weingast教授のサイトで、ここからこの文章を無償でダウンロードすることができます。

https://web.stanford.edu/group/mcnollgast/cgi-bin/wordpress/caltech-rules-for-writing/

主張したいことを一つに絞るべきだということが中心に書かれています。

 

この中では、文章を書く時の基本として、英文の書き方に大きな影響を与えた古典であるStrunk-White 「The Elements of Style」を利用しようと言っています。この本です(左が印刷版で、真ん中が最新版、右がKindle版)。

                     
この「The Elements of Style」というのは、コーネル大学教授だったWilliam Strunk Jr.氏(1869-1946)が書いたもので、初版は今からちょうど100年前の 1918年刊行。上のアマゾンのリンクで購入できる4版では、E. B. White氏が一部修正し、加筆したものになっています。1918年の版は、著作権も切れ、パブリックドメインに入っています。日本語訳のサイトもあります。
 

Project Gutenbergのサイトから1918年版。

日本語訳。

William Strunk, "The Elements of Style" (Japanese Translation)

 

初版(1918)のKindle版(illustrated版)。

   

 

初版の印刷版。

 

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