わがまま科学者の英語講座

科学系の英語だけでなく、広く「英語」についての話題

シソーラスとコーパス(その2)

今回は、英語論文のための表現集の紹介です。最近、ネットで時々話題になっていますが、まとめてみました。まず、ネットで話題になっていた英国マンチェスター大学のMorley博士の作製したサイトです。 The Academic Phrasebank Dr John Morley http://www.ph…

シソーラスとコーパス(その1)

改めて言うまでもありませんが、英語論文を書くときは、同じ単語や似た言い回しを同じパラグラフの中では繰り返し使わないというのが原則です。おそらく、珍しい単語(専門用語以外)ですとパラグラフどころか、論文の中で一回使ったら2度と使わないくらい…

科学文章作製の科学(その3)

わかりやすいサイエンスライティングのための「The Science of Scientific Writing」という記事についての「その3」、最終回です。 繰り返し言っているのは、文章の意味は、書き手ではなく、読み手が解釈することで決まるということです。その1とその2で…

科学文章作製の科学(その2)

サイエンスライティング指南の「古典」のようにも言われる「The Science of Scientific Writing」という記事についての「その2」です。 文章の意味は、書き手ではなく、読み手が解釈することで決まる。この観点から、読み手を想定し、読み手がよりよく理解…

科学文章作製の科学(その1)

日本語ですと、サイエンス系文章の作製では、「理科系の作文技術(1981年)」が昔から有名で、今年になって、その「まんが」バージョンができたようです。 さて、英語のサイエンス系の文章作製で、前回紹介したParamedicメソッドとともに有名なのが、サイエ…

Paramedicメソッド

日本語の文章では、よく「起承転結」というのが良い文章だとされています。ところが、英語の文章、特に米国の文章では、例えば起承転結を使う朝日新聞の天声人語なんていうのは「悪文」の典型であると判断されると聞いたことがあります。「起」として、余分…

Harvard style citationって何?

論文中の文献の引用の仕方については、学術雑誌によって、いろいろなスタイルがあります。よく見かけるのは、以下の2つのタイプでしょう。 一つ目は、文章中に数字で入れて、最後に番号順で示すというもの。例えば、NatureやScienceなどは、このスタイルを使…

CEとBCE

日本で世界史、日本史を学ぶ場合、年代を示すのに、BC、ADというのを使います。例えば、BC4世紀とか、2018 ADとか。 BCはBefore Christ(キリストの前)、ADはAnno Domini(主の時)というのはご存知の方も多いと思います。 ところが、米国で博物館などに行…

27の感情

去年の記事ですが、ヒトの感情(emotion)は、27のカテゴリーがあるのではないか、という論文が紹介されていました。 news.berkeley.edu これが元論文。 www.ncbi.nlm.nih.gov 27の感情というのは以下です。 admiration adoration aesthetic appreciation am…

故事成語

今日は、英語の「故事成語」を2つ紹介します。研究の説明でも使えそうです。 Gordian knot ゴルディアスの結び目 - Wikipedia 難問題、手に負えないような難問 cut the Gordian knot 難問を誰も思いつかなかった大胆な方法で解決する、問題を一気に解決する…